北広島かおり幼稚園

新着情報

だるまさんがころんだ!

2023-05-12

 縦割り保育をしていく中で、気づいたことです。子どもたちがルールのある遊びを始めました。同じ年の子たちとする時には、理解度が同じですが、異年齢の子たちと行う時にはルールを教え、覚えるところから始まります。人にものを教えるということは知っていることを言葉にして、相手にわかりやすく伝えなければなりません。その作業は大人でも大変なこと。それを年長組の子たちはちゃんと小さい子たちに寄り添って遊んでいました。そしてこちらが教えなくても、相手に合わせてそのルールを最初は少し簡単に変えたり、できない所は大きい組がホローしたり、変わってあげたりと。こちらが教えられることも多くあり、感動してみていました。そうやってかかわってもらった子たちはまた、自分たちが教える立場になると、ちゃんと受け継いでいくのだなあと感心しました。子どもたちのエネルギー、可能性は様々な可能性を秘めていますね。

お誕生会

2023-04-26

 今日は4月生まれのお友達のお誕生会でした。6歳になった年長さん。4歳になった年少さん。3才になったひよこさん。今年度初めてのお誕生会。新入園の子たちは何が始まるのか?保育者から丁寧に説明されて、ホールに集まりました。前に呼ばれるお友達をとても羨ましそうにして、冠をもらう時には拍手をしていました。そしてお誕生日の歌をみんなで歌います。歌詞の中に「生まれてきてくれて本当にありがとう」とあります。一人ひとりの子どもたちの誕生を心から祝い感謝しました。
 私たちは誰一人、意志をもって生まれてきた人はいません。無防備な乳児で生まれ、保護され、保育されて成長していきます。この幼児期に「生まれてきてくれてありがとう」と言われて育つことがどんなにか心と情緒と体の成長にとって大切なことか?この時に十分に守られ、大切にされて育つことで、自分は生まれてきてよかったんだ。誰かに必要とされている、ということに気づきます。
 年長さんも年少さんもちゃんと自分の歳を言えました。満3歳になったお友達もちゃんと言えました。家庭から初めて出て経験する幼稚園という社会は子どもたちにとって未知の世界です。恐れも不安もあります。でも、日々の保育が安定し、守らていることが確認でき、保護者と保育者との信頼関係が築けていく中で子どもたちは安心して周りを信頼できるようになります。

今日の保育

2023-04-11

 昨日が入園式でした。3年ぶりに在園児も式に参加し、新入園児をお迎えしての入園式でした。緊張や不安がありながらも幼稚園生活を楽しみにしているご家族の思いが伝わってきました。
 この4月から縦割り保育にし、満3歳児1クラスと、3才、4才、5才の縦割りのクラスを2つ作りました。1クラス16人ずつです。入園式でも感じましたが、年長年中組の子たちが新しいお友達の入園を心待ちにしていて朝の玄関で早速、手をつないで部屋まで案内をし、困らないように、やりすぎないように助けてあげていました。兄弟は同じクラスなので、手をつないでクラスに行く後ろ姿は安心そのものでした。横割りですと、どうしてもクラス活動になるとそれぞれのクラスに分かれてしまい、安心の気持ちが続かないこともありました。
 用意されたおもちゃを異年齢で教えたり、助けを求めたりしながらの遊びは見ていてとても微笑ましく、クラスの中の空気感はどこまでも温かく平和でした。

新学期

2023-04-07

 本日から2023年度が始まりました。始業日の今日は進級児のみの登園です。エネルギーをいっぱい貯めて、玄関に立つ子どもたちは3学期から比べて、一回り大きくなったように思えます。この4月から縦割り保育を始め、園として一つ一つ細かな準備を進めてまいりました。研修を重ね、環境を整え、おもちゃやゲームの研究を時間をかけて行ってきました。お部屋に入り、様々なおもちゃを目の前にそれぞれに考え、遊びに入っていく姿をみて子どもたち一人ひとりの遊ぶ力、発想の力、創造の力を目の当たりにしました。それは生きる力につながっていきます。これからこの遊びの時間と空間が守られ、更に子どもたちの成長が育まれていくことを期待しつつ、取り組んでいきたいと考えています。

卒園のお茶会

2023-03-03

 3月3日(金)は年長組が保護者の方々にお茶を点て、ふるまいました。年長組になると年に11回ほど、お茶の講師の方に来ていただき、幼児が無理なくお茶を点てられるように工夫したお点前を習います。日本の善き伝統文化を伝えていくために、そしてただ、点てて差し上げるのではなく、相手の思いになっておもてなしをすることも同時に学んでいきます。
 コロナ禍にあってはどうしても回数が少なくなってしまい、また、ここ2年ほどは保護者の方々をお招きできませんでした。今年度ようやく、本来のお茶会ができて感謝でした。いつもは友達に点てて飲んでもらっているところを保護者の方に飲んでいただくということは、いつもよりも緊張してしまい、いつもは間違えない所を間違えたり、忘れてしまったりとありましたが、大好きな保護者の方々に自分の精一杯のお点前でおもてなしできました。その後、保育者から子どもたち向けにお菓子とお茶が出されます。この時のお菓子は和三盆のおひがし。こどもたちにとっては初めてのお菓子。恐る恐る口に入れたAちゃん。途端に顔がほころんで笑顔になり、ホットした思いが伝わってきました。甘い上質な糖分は緊張した心にも体にも良い影響を与えるのだと感じました。その子の表情はかわいいかわいい特上の笑顔であり、保護者の前で緊張していた私の心も癒してくれました。

ぶどうの会

2023-02-07

 今日は今年度、最後の”ぶどうの会”でした。1年間、聖書のお話や子育ての相談など様々なお話をしてきました。コロナ禍にあって閉塞感のある中、誰かと話しができるというだけで、嬉しい思いがしました。
 コロナ感染は今まで普通にできたことを違う角度から考え、工夫することを学ばせられました。感染状況が収まっていく中、保育カリキュラム、行事などを戻していく時にコロナ禍で学んだ様々なことも取り入れながら、子どもたちにとって一番大切なことを考えながら新しく作り上げていくことの必要性を感じています。

かおり雪まつり

2023-02-07

 昨日、私は会議で札幌に行きました。電車の中も駅の中も様々な国々からの旅行客であふれていました。もうコロナ感染の心配はないかのようでした。私はまだまだ海外どころか、道外にも出ようとは考えていませんでした。”札幌雪祭り”にこんなに多くの方々がいらっしゃっているのだと改めて驚きました。
 そして今日は当園の”かおり雪まつり”でした。昨年は予定していましたが、大雪のため、延期、延期になり、各クラスごとになってしまい残念でした。今年は今日、晴天の下、元気にできたことを心から感謝します。
 ”かおり雪まつり”ですが、異年齢のグループ「雪だるまチーム」と「つららチーム」に分かれて競走したりクラス毎でミカンさがしをしたりと祭りというより、雪中運動会的な要素が多いかもしれません。鬼ごっこは先生たち5人が鬼になり、容赦なく子どもたちを捕まえ、最後には全員捕まえてしまいました。悔しがりながらも大好きな先生に捕まって嬉しい笑顔も見られました。ミカンさがしは競走ではないのに大きい組の子が小さい組の子を応援したりと微笑ましい姿も見られました。
 行事の一つ一つを準備し、無事に終えられることの嬉しさはコロナを経験したからこそ、当たり前ではない感謝なことだと改めて思わせられています。

かぐわしいかおり

2023-02-02

  当園の“かおり”という名前は聖書の中にある「かぐわしいかおり」を取りました。かおりというと皆さんはなんのかおりを思い浮かべますか?お花のかおり?甘いかおりのスウィーツやこってり熱々ラーメン?等それぞれですね。かおりを嗅ぐというのは五感の一つでもあります。五感は私たちが生きていくにはとても大切なものです。自分の危険を察知したり、安全を確認します。目で見た視界の確認。聞こえてくる音やにおいの確認。味を見ておいしいか?腐っているか?そして触ってみます。触って触れた感触は、まだ様々な判断ができない乳幼児にとってはとても重要な情報です。新入園児にとっては園長である私も初めて会う知らないおばさん。ワンワン泣いている3歳児を抱っこしていると、徐々にそこが安心した場であることを心と体で理解していきます。五感を働かせることは心と心のふれあいでもあり、そこから信頼関係が生まれてきます。乳児期に舌や肌で様々なものに触れて危険な物かそうでないものかを判断理解していきながら、幼児期には耳で聞き、目で見たものも判断基準が加わっていきます。そんな大切な五感の中に含まれる“かおり”という名の付く幼稚園。子どもたち自身が自分の心と体、周りを守れるよう、成長していけるよう、日々、努力していきたいと考えています。

今の社会について

2023-01-10

 今でこそ、保育士や幼稚園教諭のお給料はこの数年で改善されてきてはいますが、もともとが低い所から始まっているので、社会の中ではどうなのかわかりません。補助金で賄われている面においては、やはり、園児の人数によって変わってきます。園児数が少なくても支援の必要なお子さんがいる場合は保育者の人数を増やさなければ安全な一人ひとりに手をかけれる保育はできません。
 乳幼児期は人が人として生きていくため、成長していくための本当に大切な大事な時期です。この時にこそ環境を整え、手をかけ、目を行き届かせ、声を聞いて、声をかけて育てるために子どもたちに寄り添う人材が必要です。そしてその方々には豊かな人間性をもって子どもたちとちゃんと向き合ってほしいと願っています。でも、今、保育業界の一番の課題は保育者がいないということです。この乳幼児期に手厚い、質の高い保育を行おうにも保育者が来てくれないのです。これはお給料、処遇だけの問題ではなく、社会においての保育者の地位の問題でもあります。確かに命を守り、教育していくのは大変な仕事でもあります。でも、未来を託す子どもたちを育てるこの仕事は本当にやりがいのある、素晴らしい仕事です。女、子供と軽視される仕事ではないのです。豊かな感性をもち、使命感がなければできない仕事でもあります。というと「やっぱりできない」としり込みされる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではなく、子どもたちとともに育っていける仕事でもあります。社会がも音子どもたちを中心とし、守られなければ生きていけない方々が安心して過ごせる社会になってほしいと願っています。そのような社会はそれを支えていく者たちにもきっと優しい社会になっていると私は信じます。
 経済が回ることが重要視される今ですが、今見えている問題だけで動くのではなく、将来を見通した考え方を切に望んでいます。

クリスマス会

2022-12-22

 当園のクリスマス会のペイジェントは聖書に書かれている事実を劇にしていますから、ほとんど毎年同じ場面とセリフです。言葉使いがだいぶわかりやすくなったり、讃美歌が変わったり。ソロパートや少人数での歌の場面が増えたりと変化はありますが、内容は変わりません。今はどんどん新しく変わらなければならないことを求められる、何か変化していかなければ、選ばれない時代です。準備をしていて、本当に心から楽しんで喜んで賛美しているSちゃんが本当にほほえましく見えていました。でも、“きよしこの夜”を歌う時には少し厳かに歌うように言ってみる?と話していましたが、そのまま総練習をしたところ、“きよしこの夜”の時にはキャンドルサーヴィスですべてを暗くし、園児のそれぞれのペンライトのみの明かりだけのため、顔の表情はあまり見えないことに気づき、そのままとても喜んで賛美ができました。
 ある保護者(当園の卒園生)さんとの会話です。家でクリスマス会の話になり、Sちゃんは「来年、マリアになりたい!お母さんは何をしたの?」「お母さんは天使だよ」「どのせりふ?」と聞かれ、お母さんの時のビデオも見直した。というお話を聞きました。変わらずに受け継がれていくものの大切さを感じさせられました。変わらなければついていけない!新しいものが求められることが多い今の社会ですが、人間の本質が変わったわけではありません。子育ては、昔ながらの育て方で良いし、親や祖父母から伝えられたことを伝えていくことが本当に大切です。早期教育と言って新しいものを取り入れる必要も何かが足りないと焦る必要もありません。保護者の膝もとでゆっくり育っていくのがこの幼児期です。

非認知能力

2022-11-16

 11月11日の“みんなだいすき会”には保護者の皆様がご観覧でき、感謝でした。ご家族を前にして、緊張して固まってしまう子。張り切って頑張れた子。いつも通りにできた子。など様々な表情を見せてくれました。どのクラスも日常の保育の展開から無理のない準備の中で、皆様に見ていただけたと思います。いま、報道でもされているように、非認知能力と認知能力について検討されています。発表会を例にとりますと、お遊戯やオペレッタ、言語劇などあらかじめ規制のものがあり、振り付けやセリフを教えられ、毎日練習をしてとても上手になったものを見せるのが認知能力です。誰が見ても、どこにいてもマニュアルややり方がわかればできる事です。

 当園が目指しているのは子どもたち自身の考えやアイデア、想像力を出してみんなで話し合い、困ったことを解決するために何をどうするか?やりたいけれども様々な事情でできない時にそれを我慢すること。そして違う方法でできないか考える事。自分の思い通りにならない時もありますが、友達と意見を出し合い、話し合いながら目標を達成していくために努力すること。等、形には、見えないけれど確実に子どもたちの中に育ちがあり、力になっているものです。これこそが人として生きていく時の力になっていきます。今回の“みんなだいすき会”で1人ひとりの子どもたちが自由に自分を表現できている姿を見せることができ、感謝です。見た目の派手さやうまさではなく、目に見えない所の育ちにこそ、目を向け大事にしていきたいと願っています。

みんなだいすき会 Ⅰ

2022-11-08

 今週金曜日は”みんなだいすき会”です。発表会です。保護者の方々に1人ひとりのお子さんたちの成長を見ていただきます。
 従来の発表会というと歌や合奏、お遊戯や言語劇を毎日練習して上手にまとまったものを見せていました。そうすると、毎日の子どもたちの遊びの時間が削られてしまいます。表現活動が好きな子にはとてもうれしい毎日ですが、そうでない子たちには苦痛になります。それを回避するために、楽しくお子さんたちの成長を見ていただくには?と考えに考え、試行錯誤してきました。今は毎日の遊びの中から、子どもたちが楽しんで取り組み、展開してきたものを見ていただきたいと形にしてきました。それでもやはり、見た目は発表会。どかが違うの?と言われるかもしれませんが、発表できるまで取り組んできた日々が違います。自分たちで考え、失敗してやり直したり、成功して友達と喜び合ったり、目には見えていなくても子どもたちの中に積み重なっているものは計り知れません。それこそが成長に本当に大切なものです人として生きていくための土台になります。見た目のうまい下手ではなく、一人ひとりがどのように取り組んできたかに目を向けてください。

感謝の会当日

2022-10-28

 今日が感謝の会当日です。子どもたちにわかりやすく、畑で収穫された野菜や果物が豊かに実っていること。食べ物が豊かに与えられていることを目で見て聞きながら感謝しました。
 次は”タムタムとビルの街”という動画をみんなで観ました。内容は砂漠の国に住んでいる子どもが北の国に住んでいる子に青空を送ることから物語は始まりました。決して豊かではない砂漠の国の子どもが北の国に必要な癒しの音楽や、暖かい心を送り、北の国からも雪やラジオなどが送られてきました。北の国は文化も進み、生活水準も高いですが、心の貧しさがあることが読み取れました。
 その動画を見て、子どもたちは各クラスに入り、その感想を言い、また、自分たちは何ができるか意見を出し合いました。「服を送ってあげよう」「水を送ってあげたらいい。汚い水を飲んでるから。」と昨年ユニセフの方から学んだことも含めて考えている年長組。「オムライスが良いよ」「焼きそばも送ってあげよう」と年中組も自分たちの考えれる精いっぱいの考えを出し合っていました。自分たちが考えられる範囲で一生懸命考えている姿に感動を覚えました。自分にできる事からそれぞれが始めて行けば、きっと世界は平和になっていくのではないでしょうか。この子たちの相手を思う心を育てつつ、世界平和を願っています。

感謝の会 Ⅱ

2022-10-27

 今日は感謝の会の前準備として各クラスが調べてきた世界の国々についての発表をしました。
 年長のゆり組はクラスにいるA君がアメリカからきているので、アメリカについて調べてきました。国旗の星の数やどんな言葉を話しているか?A君には英語でお話もしてもらいました。
 年中のさくら組は月刊誌がペルーのタキーレ島のおはなしだったので、その国について調べてきました。まず、ペルーがある場所は?世界地図の中の日本の場所、アメリカなども確認しながら、南アメリカ大陸のことも知りました。タキーレ島にはお店がないことやおじさんたちが編み物をしていること等。私たちの日常とは異なる国がたくさんあることを学びました。
 年少のもも組はクラスにいるA君の国。ウガンダについて発表しました。ウガンダは南アフリカにある国。ペルーとは真逆です。世界の広さの中で、本当に日本は小さな国なんだと思わせられます。
 そして世界の国々にはウクライナのように戦争に怯えながら生活している人たちがいる事。毎日食べるものがなくておなかをすかせている子がたくさんいる事。生活のために臓器を売らなければならない人達がいる事。等に目を向け、自分たちには何ができるかを考えることができる子になってほしいと願っています。

感謝の会

2022-10-26

 今週末に園では”感謝の会”を行います。日々の恵み。食べるもの、着るもの、住むところ、平和な毎日。等を与えられていることに感謝します。子どもたちと自分たちが恵まれていることを一つ一つ確認しながらありがとうをしていきます。それと同時に世界や日本国内に目を向け、災害等で困っている方々や、飢餓で苦しんでいる子どもたち、戦争の中で恐怖の中にいる方々のこと等を保育者が調査し、子どもたちにわかりやすく、動画や資料を取り寄せたりみせます。時にはユニセフの方に来ていただいて子どもたち向けに説明をしていただきます。幼い心に戦争の恐さや食べることのできないつらさ。うでの太さで、ちゃんと食べれているかがわかること等。自分たちがどれだけ守られ、恵まれているかを知り、困っている方々に自分たちができる事を考える時間も作ります。小さいなりに子どもたちは各クラスで、感想や、今自分にできる事を考えます。保育者の取り組む姿勢が子どもたちにも伝わり、世界に目を向けることの大切さを知る良い機会になります。コロナ以前は保護者の方々にも参加していただき、一緒に考えていただきました。自分の、目の前の出来事だけではなく、隣の人や周りの人のことに、広く目むけ、心を配れていければ、きっと世界は平和になるのだろうと思わせられます。

絵本の世界

2022-10-18

 絵本に特化した保育を行って3年がたちます。絵本の世界を楽しむことはとても広く深く様々な感性をはたらかせ、感受性を刺激されます。子どもたちのその部分を引き出して保育の中で展開させることはとても難しいことです。マニュアルはありません。子どもたちの発想や発した言葉をそこからどう発展させていくかは保育者の感性を働かせなければできないことです。
 ”おむすびころりん”の絵本を読んだ4歳児のクラスでネズミごっこが始まりました。そんな中、公園に遊びに行ったら、何とそこに大きなおむすびが転がっています。そこで、子どもたちはすぐにネズミになり切っておむすびを取りに行きます。そこでもお話が展開され、子どもたちはお話を更に膨らませていきます。おむすびを公園で子どもたちに知られないように置いたのはもちろん保育者です。そんなちょっとした仕掛けをしながら、子どもたちの想像力を更に大きくしていきます。こどもたちはお話を楽しみ体も心も様々な体験をしていきます。子どもたちの発想の豊かさやユニークさに驚きつつ、逆に感性を刺激され育てられている毎日です。
 絵本の世界は限界がありません。紙面の動かない絵をそれぞれの空想の中で動かし、1冊で終わってしまった絵本の続きをそれぞれの空想の中で発展させます。そんな世界をつくれる心は現実の厳しさにも打ち勝っていけます。スマホやパソコンのゲームではすべてが動き、音も出ているので、どうしても受けるだけの楽しさで終わってしまいます。とにかくこの幼児期には絵本や、身近な人からの素話を聞いて育つことが本当に重要です。

隣人って?

2022-10-04

 聖書の中に”良きサマリヤ人”という記事があります。イエス様が話されたたとえ話です。イスラエスの1人の人が旅の途中、強盗に会い、暴行され、全ての持ち物を取られてしまいました。その後、そこを3人の人が通ります。1人目は祭司職にあり、神様の礼拝のために祭壇で奉仕をする人です。2人目はレビ人で、やはり神様に特別に選ばれた人たちで、日々神様への奉仕をささげている人です。しかし、2人とも、けがをして倒れている人を助けることなく、脇を通って行ってしまいました。3人目に来た人はサマリヤ人で、イスラエル人とはずっと昔から仲が悪く、お互いに毛嫌いをし、会わないようにして暮らすほどでした。 しかし、そのサマリヤ人はけがをしている人を見て、すぐに介抱し、宿まで連れていき、助けてくれたという話です。
 今朝の礼拝でこの話を子どもたちにわかりやすく説明しながら、話し、最後に「ここで、本当の隣人となってくれたのは誰か?」と聞くと、3歳の子たちが最初にサマリヤ人と答えてくれました。そうだねと言いながら、年長さんを見ると、深く考えている様子。年長の子たちは確かに親切にしてくれたサマリヤ人が隣人であることは理解していました。そのうえで、助けてくれなかった2人の人たちのことも考えていました。逆にその人たちをそのままほっておいてよいのか?十字架にかかられたイエス様はこの2人の冷たい罪のためにも祈っておられるはず。年長の子たちが悩んでいたこと自体、本当の意味で隣人になりうる尊い思いであること。子どもたちから隣人という更に深い意味を教えられて心から感謝した朝でした。

信じられな~い!

2022-09-28

 本当に信じられないことに、先週、日本ハムファイターズの元監督のヒルマンさんが幼稚園に訪問してくださいました。子どもたちにはヒルマンさんの説明から入りましたが、すみません。教職員が本当に喜んでおりました。ヒルマンさんは子どもたちから見ればなじみはありませんが、何よりも同じ聖書の神様を信じていることで、すぐに仲良くなりました。プレゼントを渡して”ワ、ワ、ワ一緒に”という讃美歌を歌いましたが、子どもたちはいつも以上に元気に披露していました。その空気には私たち教職員も驚くほどでした。そして、ヒルマンさんの好きな聖書のことば。コリント人への手紙第一13章13節を色紙に書いてくださり、子どもたちみんなが神様から愛されていることを熱く語っていただき、とてもあたたかな良い時間を過ごさせていただきました。

お誕生会

2022-08-31

 今日は8月生まれのお友達の誕生会でした。恥ずかしそうにしながらも、冠を被らせてもらって、みんなに「生まれてきてくれて本当にありがとう!」とお祝いの歌を歌ってもらうと、本当に嬉しい心からの笑顔を見せてくれました。
 次に先生たちのペープサートが始まりました。絵本の”ねずみくんのちょっき”です。ペープサートを動かし、セリフも言うとなると、声が小さくなったり、うまく表現できなかったりするので、先生たちはセリフを言う役割と、動かす役割に分かれて演じました。すると途中で3歳の子が「ゆか先生がいない」と寂しそうに言いました。ちゃんと大好きな担任の声を聞き分けていることに驚きました。終わってから、先生たちがそれぞれの役割でこの劇をつくっていたことをみんなに伝え、安心してもらいました。
 五感を豊かに育てることを大切な保育の目的にもしています。その物語を楽しみつつも、そこに担任の声を探していく。聖書の中に「羊は良い羊飼いの声を聞き分ける」とあります。自分が安心できる人かどうか?を聞き分けることや、危険を察知するためには五感はとても大切なものです。3歳にしてちゃんと育っていることに感心しさせられた、誕生会でした。

1学期の終わりに

2022-07-22

 今月の讃美歌は「ハ・ハ・ハレルヤ!」です。リズミカルで歌っているとどうしても体を動かしたくなる楽しい歌です。
 この賛美になると3歳児クラスの子たちは誰からともなく手をつないで、リズムに合わせて手を振り、楽しく賛美しています。
「みんな仲が良いんだなあ。ほほえましいなあ。」と、見ているこちらもとても楽しく暖かくなります。幼くてもこの1学期で友達関係が築かれ、3歳児ながらも互いに受け入れあい、日々を過ごす中で信頼関係ができているのだなあと感心させられます。幼稚園の場がそれぞれにとって安心して自分を出すことができる場なのだと伝わってきて嬉しくなります。途中入園で入ってきた子もいつの間にか友達の輪の中に入っているのを見て、驚くほどです。ただ、この仲の良い子どもたちも時々は喧嘩もしながら成長していきます。様々な感情を体験しながら、この1学期を過ごしてきたからこその仲のよさなのだと思います。その成長を見ることができる事も本当に幸せです。
 コロナの感染がまた拡大してきました。休み中の健康と安全を祈りつつ…

海の中の幼稚園?

2022-07-14

 明日の”いっぱい遊ぼう会”に向けての環境づくり。
 環境づくりというと保育者側ですべてを整えて、子どもたちが遊びを自由にできるように用意すると考えていました。でも、一番必要な環境づくりは子どもたち自身が自分たちで考え、発想を豊かにして、作り上げていけるような環境づくりを心がけること。すべて先回りするより、一緒に考え、整えていくことも大切です。同じ材料を使って作成した魚でもそれぞれの個性やイメージが自由に表現できるものを素材にしていくこと。子どもたちの発想は無限大です。その可能性を伸ばしていきたいですね。

盗まれたキンキラ鱗

2022-07-13

 ”いっぱい遊ぼう会”という年長組の行事を明後日に控えています。今年は絵本の中の海の世界を楽しみながら、遊びが展開されてきました。子どもたちのイメージが膨らみ、それを具体化するため、魚や海の中の生き物を制作して楽しんできました。今、園内は海の中にいるようです。そしてその遊びは年長さんだけにとどまらず、年中さんや年少さんにも広がり、なくなってしまった鱗を探しに、園児みんなで右往左往しています。真剣になって鱗を探している子どもたちはクラスの枠を超え、みんな真剣です。「どこにいったのかな?」「屋根の上にあるんじゃない?」「天井から、ゆりぐみさ~んて呼ぶ声を聞いたよ。」等遊びの中でそれぞれにイメージや想像をどんどん広げてその世界を楽しんでいます。どうしても現実に目の前にあるもの、確実性のあるものしか信じられない今の社会。だまされるかもしれない、信じられないという社会の中で育っていく子どもたちにとって、私は目に見えない世界を創造、空想、想像できる力は生きていく力につながると考えています。現実しか、見えたものしか信じられなければ、解決するに難しい問題や、災害や事故にあったときにそこから希望を見出すことはとても難しいと思います。今目の前にある現実から発想を飛ばせる力、一歩先には新しいものがあると信じる力があれば、一歩前に進めます。空想、想像する力を更に伸ばしてあげることは私たち、大人が守ってあげるべき責任だと思っています。

参観日

2022-06-17

 コロナ禍にあって、保護者の参加する行事が難しくなっている中、先日、参観日を行いました。いつもは全クラス一斉に行いますが、2クラスずつ日を分けて行いました。満3歳児のクラスと4歳児のクラス。密集しないようホールでリトミックや、親子同士のふれあい遊び等。普段の様子を見ていただきました。
 ちょうど、見る時間が重なり、他のクラスの子どもたちを見ていた保護者の方が、「自分の子じゃなくても涙が出てくる」と元気に体操をしている子たちを見て目頭を押さえている姿がありました。次の日に他の保護者の方が「あんなに元気な声で、音程もしっかりとれて歌えるなんて感動しました。」という声を聴かせていただき、感謝でした。やはり、子どもたちの元気な姿を観たり、歌声を聞くことは私たち大人にとって、励ましや元気、勇気をくれるものだと改めて思わされました。徐々にではありますが、少しづつ感染がおさまってきています。このままwithコロナを工夫しながら、もとに戻せるものは戻していきたいと願っています。

歯科検診

2022-06-13

 今日は歯科検診でした。ほとんどの園児に虫歯はありませんでした。歯科医の先生とも「うらやましいね」と話すほど子どもたちの歯はきれいでした。幼児期の歯の管理は100%保護者の皆さんが毎朝毎晩しっかり管理されているからです。頭が下がります。
 自分が幼い頃恥ずかしいですが、今よりも歯を大切にする習慣が甘かったように思います。大人になった今は特に歯の大切さを実感しています。おいしいものをおいしく食べること。租借することによって脳への刺激や、胃腸での栄養の吸収など、健康を考えると、歯の役割は本当に重要です。
 今、この幼児期に歯を大切にする習慣がついていれば、これからも自分で自分の健康を守っていく習慣ができていきます。それは自分自身を大切にすることでもあります。本当の意味で(自分よがり、自己中心ではなく)自分を大切にできる人は友達や周りの人たちをも大切にできます。友達や周りの人たちを大切にできていくことで、平和を築けていけると信じています。

愛することの反対は?

2022-05-27

 今月の当園の月主題は”知る”です。保育を行うにあたって子どもたちを知ることはとても大切です。どんな遊びが好きか?食べ物は何が好きで何が嫌いか?そして、その子の普段の様子を知っておくこともとても大切です。私が担任として1年目の時、いつも本当によくお話してくる男の子がその日に限って、とても静かでした。おかしいと思い熱を測ると38℃以上の熱があり、保護者に連絡しました。その時に本当にそれぞれの子の普段の様子を把握しておくことの大切さを実感しました。知ることは相手を守ることでもあります。なぜ泣いているのか?おなかがすいているのか?おむつが濡れているのか?その訴えに気づき、応えてあげることで自分の存在が無視されていないこと、大切にされていることを感じとり、心と体は安心して成長します。子どもだけでなく大人も自分が誰かに関心を持たれていると感じると元気になります。生きていく意欲がわいてきます。一人ひとりはかけがえのない大切な存在です。いらない人は一人もいません。でも、相手に無視わされたり、無関心なままでいられると心は育たず、自分に自信を持つこともできません。
 愛の反対は無関心、無視です。誰かに関心を向けることはその人の存在を認め、その人を生かしていることでもあります。そしてまず、自分を知り、認めていくことから始めて見てください。自分のことはさておき、子どものこと、家庭のこと、仕事のことを優先されている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?

想像力?

2022-05-26

 想像力を育てるとはどういうことでしょう?
 よく犯罪を犯す人たちはその犯罪の結果どうなるかを考えることが乏しいと言われます。ものを盗んでしまった後、どうなるのか?盗まれた人の気持ちを考えたのか?ただほしいというその時の自分だけの思いで人のものを盗んで自分のものにしてしまうのはあまりにも自己中心で身勝手です。そのあと、警察に捕まることや、家族が悲しむこと、取られた人の気持ちなどを想像することができない人たち。これはマイナス面ですが、プラス面で考えていくと、自分にある可能性はそれぞれ、どれくらいの把握ができているかわかりません。でも、ある程度の可能性のあることを計画し、自分に足りないものを学んだり訓練したりしながら、なりたい自分になっていく。なりたい自分になるには想像t力が必要です。もしかすると全く可能性のないことに挑戦しても、ポジティブにできる自分を思い描くことで不可能を可能にしていくのはすごい力です。その根本にあるのが想像力だと思います。生きていくうえで、とても大切な力です。そしてこの力は後から身に着けさせようとしても難しいものです。幼児期にこそ養われていく必要があります。ですから、友達と様々な遊びを展開し、多くの感情を経験して過ごしていく日々が十分にあることが大切です。知識は後からでも間に合います。この幼児期に必要なもの、何にお金をかけるか?本当の意味で幼子への教育を考えていく必要があります。

世界の遊び

2022-04-26

 あやとりやけん玉、コマ、ビー玉、おはじきなどは日本特有の遊びと思っていました。先日のテレビ番組で他の国々でも同じ遊びがあることに驚きました。あやとり等はオランダ、フランス、イギリス、中国、韓国等多くの国で遊ばれていました。少しずづ、ルールなどが違い、その国の文化を反映しているのだと思います。
 でも、幼児期の遊びが多くの国々で共通し、今現在、遊ばれているということは、人間の成長にとって大切な要素が含まれていて、そのようなものはこの広い世界、陸続きではなくても同じようなものが発祥し、長く残っていくのだと感動を覚えました。今現在、IT 化が進んでいる社会においても人の成長においては必要なものは変わらないのだと思わせられました。ですから、昔からある遊びをご家族でゆったりと遊んで関わることの大切さを思います。どうか、家族関係を深めながら、伝承遊びを楽しんで情緒、感性を育てられたらとても良いと思います。

卒園式

2022-03-23

 先週、無事に終業式、卒園式を終えられました。まん延防止重点措置の中、いつ、陽性者が出るかとハラハラしながら、それでも出た時には延期を覚悟しつつ。誰がかかってもおかしくない状況の中で、覚悟や、様々な工夫、知恵を使うことが当たり前になってきていますね。
 その中で、改めて各ご家庭から保護者の方々2名にご臨席賜り、卒園式ができたことは当たり前ではないのだと、感じました。コロナ前は行事にご家族の方々が見えられるのは当たり前でした。それが今の状況になり、参観日や懇談会もままならず、3学期はとにかく卒園式に保護者のかたがたにご参加いただくことを目標に日々、感染防止に努め、保育を行ってきました。ご家族の皆様とともに子どもたちの成長を喜び、共感しながら送り出せることがこんなにうれしく喜ばしいことかということをしみじみと感じました。今までの日常がすべて当たり前ではなく、感謝なことの積み重ねであることに気づかされました。自然災害の時にも思わせられたことでした。
 日々、もっともっと感謝の思いを抱きつつ生活する必要があると思わせられています。当たり前のことや小さな出来事にもありがとうはあふれていますね。1日も早いコロナの収束とウクライナの方々の安心した生活が取り戻せるよう、祈っています。

園児お別れ会

2022-03-10

 今日は園児お別れ会でした。当園はクラスは分かれてはいますが、ホールや園庭での遊びでは各クラス全員であそびますので、クラスの枠があっても、「とても仲の良い園ですね」と外部から来た方によく言われます。が、今回のコロナ感染予防対策のために、同じ空間で一緒に遊ぶことがとても少なくなっていました。そうなると顕著に表れるのが、全クラスで動くときです。みんなでゲームやフォークダンスをする時に、基本的に仲良くなっている時の動き、また、大勢で何かに取り組んでいる時の経験が少ないと、先生たちの言葉にうまくついていけないことがあります。
 でも、今日のお別れ会を見て、とても安心しました。単純なゲーム「じゃんけん汽車ポッポ」をしましたが、大きい組が小さい組を考えての動きや、多くの子たちで動く時の動き方を子どもたちはちゃんと心得ていました。その姿にとても感動しました。小さい子たちが転んだりぶつかったりしないように配慮する大きい組の子。そしてその言葉にちゃんと沿って動こうとする小さい組の子。その姿に、この1年がコロナにすべて制限されてなどいなかったことに気づかされました。
 また、学生時代に先生に言われたことですが「子どもたちにいくら仲良くしなさいと言っても、保育者間の仲の悪い園は子どもたちも仲が良くなりません。」もう40年も前に言われたことですが大切な言葉として残っています。まず、保育者間が信頼関係を持って子どもたち、保護者の方々を受け止めることを大切で、環境づくりの第一だと思っています。
 今だからなおさら、世界平和のために今育ちゆく子たちが平和を作り上げていくために大切なことを見失わないようにしたいと切に思わせられています。

子どもたちの成長

2022-02-17

 乳幼児期の子どもたちのそれぞれの成長はとても豊かでユニークです。
 よく、自分が緊張している時に、もっと緊張している人がそばに来ると、落ち着いてくることがあります。
 同じ学年と言っても幼児期のクラスの子どもたちは月令の違いで、その育ちにそれぞれ違いや差が大きいです。その中で様々に自己表現をしていきます。クラスの中で一番わがままを言って、先生を一人占めしていた子が、自分よりも月令の小さい子が入り、わがままを言いだすと、すっと大人になり、お世話までしだします。言葉で諭し、しつけようとしてもできないことが、クラスの中の一人の変化で大きく変わることがあります。そうやって子どもたちは成長していくのですね。
 子どもたちなりに、友達、人と人との関係をそれぞれに考え、感じながら生活しています。幼稚園は子どもたちが経験する初めての家族以外の社会です。多くの友達を好む子もいれば、少人数や一人で楽しむ子もいます。それぞれの個性を認めながら、人とのかかわりを大切にする子に成長してほしいと思います。

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